松本市と安曇野市の境目に位置する当園は標高が800m近いことに加えて谷から吹き込む風によって厳しい冬となります。
松本盆地よりも-5℃は気温が低いことはざらで、当たり前のように-10℃以下になる日も。
ただ、冬のこの厳しい環境こそが芳醇な果房を実らせる重要な要素でもあり、だからこそ1本1本の大切な樹々が安心して冬を乗り越えられるよう、できる限りの対策を講じるために日々、試行錯誤を重ねています。
そして、たかが藁囲いと言えど、されど藁囲いとしていかに丁寧に樹を守るように藁を巻きつけることができるかを自分自身に問いながら作業を進めます。
「当たり前のことを当たり前に行う」
1人で行う農作業は、とかく手を抜こうと思えばいくらでも手を抜くことができます。
しかし、そこで自分自身に妥協することなく丁寧さの水準を追求する姿勢が「至高のぶどう作り」に繋がると信じて今日も樹々に向き合います。
多くの人に感動を与える果房に出会える日に向かって、今日も一人で黙々と頑張ります。