結論|直売所・JAに依存している限り、農家は永遠に“価格の奴隷”のまま
農家がどれだけ努力しても、売り先の主導権を直売所・JAに握られたままでは収入は伸びません。
これは精神論でも、ECを推したいからでもありません。
農業という産業構造そのものが、
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価格決定権を持てない
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お客様と直接つながれない
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売上を積み上げられない
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リピートが蓄積しない
という「搾取される側の構造」になっているからです。
しかし、私はぶどう農家として
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JA出荷
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直売所販売
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小売店卸
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EC販売(SNS+LINE+STORES)
すべての販路を経験し、その中で 唯一“主導権を持てる” のがECだと確信しました。
この主導権とは、
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価格を自分で決められる
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売りたいお客様に届けられる
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リピートを積み上げられる
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ブランド価値が上がっていく
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少量・高品質で勝負できる
ということです。
つまりECとは、農家が「価格の奴隷」から脱却する唯一の手段なのです。
本当に直売所なしで売れるのか?
Googleでこの記事を検索したあなたの心の底にはもっと深い悩みがあります。
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直売所に並べても売れ残る
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JA出荷だと単価が安い
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手間の割に利益にならない
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SNSを頑張っても売れない
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ECで成功している農家が羨ましい
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どうすればECに移行できるのか分からない
つまり検索意図は、
「ECに切り替えて成功できるのか?」
「何から始めればいいのか?」
この2つです。
この記事は、その不安と疑問をすべて解消するために執筆しています。
直売所・JAのメリットと致命的デメリット
◎直売所・JAのメリット
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集客をしなくていい
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出荷すれば売場に並ぶ
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現金回収が早い(直売所)
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地域ブランドの恩恵を受けられる
農家にとって“楽な販路”なのは事実です。
しかし致命的なのは、
✕ デメリット①|価格が決められない
農家の努力は完全に無視され、
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その日の市場
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天候
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他産地の出荷量
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消費の波
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直売所の価格設定
によって価格が動きます。
あなたがどれだけ手をかけても、その価値が適切に評価されません。
✕ デメリット②|お客様が「あなた」を知らない
直売所で売れても、
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誰が買ったのか
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リピートしてくれたのか
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美味しいと思ったのか
一切分かりません。
出荷して終わり。
これではブランドは永遠に蓄積しません。
✕ デメリット③|リピートが積み上がらない
ECの強みは「お客様が資産になる」こと。
直売所は“一回きり”。
ECは
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SNSフォロー
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LINE登録
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次回の案内
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贈答用の追加注文
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毎年のリピート
が積み上がります。
直売所やJAに出荷する世界とは構造が根本から違います。
✕ デメリット④|労力の割に利益が残らない
JA出荷用の
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パック詰め
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ラベル貼り
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運搬
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ガソリン
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出荷時間の拘束
すべて「労務コスト」。
ECなら
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まとめて梱包
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まとめて発送
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単価が高い
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リピートで効率上昇
となり、生産性が段違いです。
問題の本質|売れないのではなく、売り方を知らないだけ
農家ECが伸びない理由は、“向いていないから”ではありません。
ただ、やり方を知らないだけです。
現場でよくある誤解はこちら。
❌誤解①:うちは無名だから売れない
→ 売れる農家のほとんどは無名の個人農家。
❌誤解②:写真が下手だから売れない
→ お客様は「技術」ではなく「誠実さ」を見ている。
❌誤解③:SNSが苦手
→ ネット販売はSNSではなく“設計”が命。
❌誤解④:ECは難しそう
→ 農作業の方が100倍難しい。
理由と根拠|JA依存からECへ移行しても成功する農家の共通点
ECで成功する農家には共通点があります。
① どんな農産物でも「売る理由」を作れている
売れる理由は“商品そのもの”ではありません。
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栽培方法
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品質へのこだわり
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他との違い
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農家の想い
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ストーリー
こうした“言語化できる価値”を作れば、どんな農産物でもECで売れます。
② SNS+LINEで“濃いファン”が蓄積される
SNSは集客装置。
LINEは売上装置。
この構造を理解すると、直売所とは比べ物にならないほどリピートが積み上がります。
③ リピート率が直売所の3〜5倍になる
直売所やJA出荷では、あなたが愛情込めて栽培した農産物を誰が買ったかすら分からない。
ECでは、「お客様の情報」を財産として蓄積できます。
その結果、毎年の販売は新規 3割:リピート 7割という理想形になっていきます。
④ 利益率が改善する
直売所の利益率は高くて60%。
JAは30〜50%。
ECは価格設定次第で80〜90%が現実的。
(※送料・手数料は別)
農家にとってECが“最も稼げる販路”であることは間違いありません。
直売所依存からEC比率90%にした体験談(ぶどう農家)
私は、就農当初は右も左も分からないため、ほぼ全てをJAに出荷しました。
2年目からはECをメインに販売した結果、利益は前年比の3倍になりました。
農繁期・農閑期のリアルなスケジュール
農閑期(1〜3月)
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EC導線の改善
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SNSのプロフィール修正
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LINEの仕組み作り
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商品ページの設計
→ “売れる準備”はすべてこの時期にやる
成長期(4〜6月)
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成長記録をSNS+LINEで投稿
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ファン化の時期
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裏側の作業を見せて関心を高める
仕上げ期(7〜8月)
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商品ページ公開
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価格発表
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在庫の発表
→ この瞬間に予約が一気に動く
収穫期(9〜10月)
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LINEへ最優先案内
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在庫の追加なし
→ 完売がほぼ確定
農家でも実行できる「EC移行ステップ」テンプレ
STEP1:価値の言語化
下記の3つを書くだけで価値が明確になります。
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品種の特徴
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栽培のこだわり
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他の農家との違い
STEP2:SNSで“濃いファン”を作る
投稿の黄金比は
7割:成長記録や日常
3割:専門的・こだわり投稿
STEP3:LINE導線を作る
誘導文はこれだけでOK。
「販売開始はLINEで優先的にお知らせします。
在庫に限りがあるので、必要な方だけ登録してください。」
STEP4:STORESで商品ページを作る
商品ページの流れはテンプレで十分。
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価値
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ストーリー
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特徴
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不安解消
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Q&A
STEP5:予約販売
農作物は“季節商品”なので予約販売と相性が良い。
最終的には収穫前に完売する農家になります。
JA・直売所依存の度合いが分かる20項目
当てはまるほど“依存度が高い”です。
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価格を自分で決めていない
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直売所からの売上が5割以上
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誰が買ったか分からない
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SNSが伸びない
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LINE導線がない
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商品写真が弱い
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商品説明が短い
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値段で勝負している
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ストーリーがない
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リピートが見えない
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お客様情報が蓄積されない
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予約販売ができていない
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年間スケジュールが曖昧
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販売開始日を決めていない
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在庫の管理が曖昧
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贈答需要を逃している
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SNSプロフィールが弱い
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ECで売れる理由が曖昧
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自分の強みを言語化できない
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「売れる仕組み」がない
よくある質問
Q1:ECに向かない農産物はありますか?
→ 基本的にありません。
価値の言語化と写真で売れます。
Q2:直売所は辞めるべきですか?
→ 辞める必要はなし。
“主軸をECに移す”だけでOK。
Q3:SNS苦手でもできますか?
→ できます。
必要なのは「発信量」ではなく「設計」です。
Q4:BASEとSTORESどっちがいい?
→ 農家はSTORES一択。
管理画面が農家向きでわかりやすい。
まとめ|ECは農家が「売り先の主導権」を取り戻すための武器
直売所・JAが悪いわけではありません。
むしろ必要な販路です。
しかし、そこに依存してしまう構造が問題なのです。
ECを持つということは、
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価格を自分で決める
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お客様とつながる
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リピートが積み上がる
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量ではなく質で勝負できる
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ブランドが蓄積される
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毎年のストレスが激減する
農家としての人生が大きく変わります。
これから先の農業を先進的でスマートなスタイルにできるよう、共に頑張っていきましょう。
